ffmpegコマンド入門|動画・音声処理の基本コマンド一覧
2026-04-03
ffmpegは動画・音声処理の業界標準コマンドラインツールです。インストールするとターミナル(コマンドプロンプト)から様々な動画・音声操作が行えます。VideoAudioTuneが内部で使用しているffmpeg.wasmはこのffmpegをブラウザ向けにコンパイルしたものです。ffmpegの基本コマンドを理解することで、VideoAudioTuneの処理の仕組みも深く理解できます。
ffmpegのインストールと基本構文
ffmpegはhttps://ffmpeg.org/download.htmlから各OS向けのバイナリをダウンロードできます。macOSではHomebrewを使って「brew install ffmpeg」でインストールできます。Windowsでは公式サイトのビルド済みバイナリをダウンロードし、PATHに追加します。
ffmpegの基本構文は「ffmpeg [オプション] -i 入力ファイル [オプション] 出力ファイル」です。-iオプションで入力ファイルを指定します。複数の-iで複数の入力ファイルを指定できます。-vオプションで映像設定、-aオプションで音声設定を行います。コーデック設定は-c:v(映像)と-c:a(音声)で指定します。
基本的な変換コマンド
MP4からMOVへの変換(コーデックはそのまま):ffmpeg -i input.mp4 -c copy output.mov。-c copyはすべてのストリームをコピーします(再エンコードなし)。AACエンコード変換:ffmpeg -i input.mp4 -c:v copy -c:a aac -b:a 192k output.mp4。映像をコピーし音声をAAC 192kbpsにエンコードします。
音声のみの抽出(WAV形式):ffmpeg -i input.mp4 -vn -c:a pcm_s16le output.wav。-vnは映像なし(videoなし)を意味します。音声のみの抽出(MP3形式):ffmpeg -i input.mp4 -vn -c:a mp3 -b:a 192k output.mp3。動画の音声をMP3として抽出します。
音声の差し替えコマンド
映像はそのままで音声を差し替える基本コマンド:ffmpeg -i input_video.mp4 -i new_audio.aac -c:v copy -c:a copy -map 0:v:0 -map 1:a:0 output.mp4。0:v:0は最初の入力の映像トラック、1:a:0は2番目の入力の音声トラックを意味します。
映像をコピーし音声を新しいAACに変換して合成:ffmpeg -i input_video.mp4 -i new_audio.wav -c:v copy -c:a aac -b:a 320k -map 0:v:0 -map 1:a:0 output.mp4。VideoAudioTuneが内部的に実行しているのは、これと同等の処理をffmpeg.wasmを通じてブラウザ内で行うものです。
音声フィルター(EQ・コンプレッサー)コマンド
ffmpegにはオーディオフィルターを直接適用する機能があります。EQ(equalizer:ピーキングフィルター):ffmpeg -i input.mp4 -af "equalizer=f=100:t=o:w=100:g=6" output.mp4。f=周波数・t=フィルタータイプ(o=peaking)・w=帯域幅・g=ゲイン(dB)。低音ブースト(highpass + bass):ffmpeg -i input.mp4 -af "bass=g=5:f=110:w=0.6" output.mp4。
コンプレッサー:ffmpeg -i input.mp4 -af "acompressor=threshold=-20dB:ratio=4:attack=5:release=50:makeup=2" output.mp4。音量正規化(loudnorm):ffmpeg -i input.mp4 -af loudnorm=I=-14:LRA=11:TP=-1.5 output.mp4。-14 LUFS(YouTube基準)にラウドネスを正規化します。これらのコマンドラインオプションはVideoAudioTuneが簡易化してブラウザUIとして提供しているものの技術的基盤です。
よく使う便利なffmpegコマンド
ファイル情報の確認:ffmpeg -i input.mp4。コーデック・解像度・フレームレート・音声情報が表示されます。動画のトリミング(カット):ffmpeg -i input.mp4 -ss 00:01:00 -t 00:00:30 -c copy output.mp4。-ssで開始時間(1分)、-tで長さ(30秒)を指定します。fasttart設定:ffmpeg -i input.mp4 -c copy -movflags +faststart output.mp4。Webブラウザでの再生最適化です。
GIF作成:ffmpeg -i input.mp4 -ss 00:00:00 -t 5 -vf "fps=10,scale=480:-1" output.gif。最初の5秒をGIFに変換します。バッチ処理:シェルスクリプトやPowerShellスクリプトと組み合わせて複数ファイルを一括処理できます。例:for f in *.mp4; do ffmpeg -i "$f" -c:v copy -c:a aac -b:a 192k "${f%.mp4}_aac.mp4"; done(bash)。
まとめ
ffmpegは動画・音声処理の強力なコマンドラインツールで、VideoAudioTuneが内部で使用する技術の基盤です。基本的なコマンド構文を理解することで、VideoAudioTuneでカバーできない高度な処理(バッチ処理・特殊なフィルター・複数ストリーム管理等)をコマンドラインで補完できます。