DaVinci Resolveの音声編集機能|Fairlight EQ・コンプレッサーの使い方
2026-04-03
DaVinci Resolve(ブラックマジックデザイン製)は映像編集・カラーグレーディング・音声編集を一つのソフトで行える統合プラットフォームです。音声編集環境「Fairlight」には本格的なEQ・コンプレッサー・ノイズ処理機能があり、しかも基本機能は無料版でも使えます。この記事ではFairlightの音声機能を中心に解説します。
DaVinci ResolveとFairlight
Fairlight(フェアライト)はDaVinci Resolveに統合されたプロフェッショナル音声編集環境です。もともとFairlight Audio社が開発した音声制作プラットフォームで、2016年にブラックマジックデザインが買収し、DaVinci Resolveに統合しました。映画・テレビ・音楽制作の現場で使われるレベルの機能を持ちます。
DaVinci Resolveの画面上部にある「Fairlight」タブをクリックすることでFairlightモードに切り替えられます。タイムライン・ミキサー・EQ・コンプレッサーなどを含む多機能な音声編集UIが表示されます。PCM(WAV)・AAC・MP3・FLAC等の音声フォーマットに対応しており、動画の音声トラックを直接編集できます。
FairlightのパラメトリックEQ
Fairlightのパラメトリックイコライザーは、各トラックのInspectorパネルからアクセスできます。HighPass(ハイパスフィルター)・LowShelf(ローシェルフ)・BandEQ × 4(4バンドのピーキングフィルター)・HighShelf(ハイシェルフ)・LowPass(ローパスフィルター)の合計7バンドのEQを持ちます。
各バンドでは周波数・ゲイン(dB)・Q値(帯域幅)を調整できます。EQのスペクトラム表示も搭載されており、音声の周波数特性をリアルタイムで視覚的に確認しながら調整できます。DaVinci Resolve Studioバージョン(有料)ではFairlightFXライブラリにさらに多くのプラグインが追加されます。
FairlightのDynamics(コンプレッサー)
FairlightのDynamicsプロセッサー(コンプレッサー・リミッター・エキスパンダー・ゲート)はInspectorまたはMixerから使用できます。Threshold(スレッショルド)・Ratio(レシオ)・Attack・Release・Knee・Makeup Gainの各パラメーターを詳細に設定できます。
DaVinci Resolve無料版でもDynamicsの基本機能(Compressor・Limiter)は使用可能です。ただし、より高度なDynamicsプラグイン(FairlightFXのマルチバンドコンプレッサー等)はStudio版が必要な場合があります。コンプレッサーのゲインリダクション量はリアルタイムのGRメーターで確認でき、適切な設定がしやすいUIです。
DaVinci ResolveのNoise Reduction
DaVinci Resolve Studioでは音声ノイズリダクション機能(Audio Noise Reduction)が使えます。無料版ではこの機能は制限されていますが、Inspectorの「Noise Reduction」ウィンドウから設定できます。ブロードバンドノイズの除去・ハム除去などが可能です。
DaVinci ResolveのAuto Mix(自動ミックス)機能は、複数の音声トラックの音量バランスを自動的に最適化します。また、「Analyze Audio Levels」機能でトラックのラウドネス(LUFS)を分析し、YouTubeやポッドキャスト等のプラットフォームの基準値に合わせてノーマライズができます。
DaVinci ResolveとVideoAudioTuneの連携
DaVinci Resolveで映像編集を行いMP4で書き出した後、VideoAudioTuneで音声の最終チューニングを行うワークフローが効果的です。特に、DaVinci Resolveが得意な映像カラーグレーディング・マルチトラック編集・字幕処理を済ませた後、VideoAudioTuneで音楽動画の低音強化やBass Boostプリセットを適用するという使い方ができます。
DaVinci Resolveの音声機能は非常に強力ですが、学習コストが高く、プロジェクトのセットアップが必要です。一方VideoAudioTuneはファイルをドロップするだけで素早く音声処理できる即時性があります。用途に応じて両者を使い分けることで、音声品質と作業効率を両立できます。
まとめ
DaVinci ResolveのFairlightは無料でも使えるプロフェッショナル音声編集環境です。パラメトリックEQ・コンプレッサー・ノイズリダクションを含む充実した機能を持ちます。VideoAudioTuneはDaVinci Resolveの書き出し後の簡易な音声仕上げや、動画編集ソフトを使わない場合の音声最適化ツールとして活用できます。