動画編集ツール

Audacityで音声編集する方法|無料ツールでできること・できないこと

2026-04-03

Audacityは世界で最も広く使われる無料・オープンソースの音声編集ソフトです。Windows・macOS・Linuxで動作し、基本的な音声編集から高度なEQ処理・ノイズ除去まで幅広い機能を持ちます。ただし、動画ファイルの直接編集には対応していないため、VideoAudioTuneとの使い分けが重要です。

Audacityでできること

Audacityは音声ファイル(WAV・MP3・OGG・FLAC等)の編集ソフトです。主な機能として、音声の切り貼り・コピー・移動・音量調整・フェードイン/アウトなどの基本編集。EQ(Graphic EQ・Filter Curve EQ)による周波数調整。ノイズリダクション(環境ノイズの除去)・クリックリムーバー(クリックノイズ除去)。エフェクト(Reverb・Compressor・Limiter・Normalize・De-ess等)の適用。

マルチトラック編集(複数の音声を重ねる)・音声の録音・LAME MP3エンコーダーを使ったMP3書き出し(別途インストールが必要な場合あり)などが可能です。2023年のバージョン3.3以降ではRealtimeエフェクトプレビューや非破壊編集機能が強化されています。

AudacityのEQ(Filter Curve EQ)

Audacityには「Filter Curve EQ」という自由な形のEQが搭載されています。Effect > Filter Curve EQ から開き、周波数対ゲインのグラフ上で直接ポイントを追加・移動して任意のEQカーブを描けます。プリセット(Bass Boost・Bass Cut・Treble Cut等)も用意されています。

AudacityのGraphic EQは31バンドのグラフィックEQです。スライダーを動かすだけで直感的に周波数バランスを調整できます。ただし、Audacityは音声ファイルにしか対応していないため、動画ファイルのまま処理するVideoAudioTuneとは用途が異なります。動画の音声を改善したい場合、Audacityでは動画から音声を抽出→編集→再合成というステップが必要です。

AudacityのNoise Reduction(ノイズ除去)

AudacityのNoise Reduction機能は、録音された環境ノイズ(エアコン・ファン音・ハム音等)を除去できます。手順は、まず音声クリップの「無音部分(ノイズのみが入っている箇所)」を選択し、Effect > Noise Reduction > Get Noise Profile でノイズプロファイルを採取します。次に全体を選択して、Noise Reduction ウィンドウの「OK」ボタンでノイズ除去を実行します。

Noise Reduction(dB)は12〜24dBが一般的な設定範囲です。値が大きいほどノイズが多く除去されますが、音声に「アーティファクト(不自然な音)」が出やすくなります。Sensitivity(感度)とFrequency Smoothing(周波数スムージング)パラメーターも調整して自然な音質を保つことが重要です。

Audacityのエクスポート設定

Audacityでの編集後、File > Export > Export as からファイルを書き出せます。WAV(非圧縮)・MP3(Lameエンコーダー)・OGG Vorbis・FLAC等の形式をサポートしています。AAC(M4A)の書き出しにはFFmpegライブラリをインストールする必要があります。

AudacityはMP4/MOVなどの動画コンテナには直接書き出せません。編集した音声をWAVやMP3として書き出し、別途ffmpegや動画編集ソフトで映像と合成するというステップが必要です。この手間を省くために、動画ファイルをそのまま扱えるVideoAudioTuneが有効な補完ツールとなります。

AudacityとVideoAudioTuneの使い分け

Audacityが適した用途:音声ファイルの精密な編集・複数音声のミックス・ノイズリダクション・詳細なEQカーブの設定。VideoAudioTuneが適した用途:動画ファイルの音声をそのままEQ・コンプレッサー処理して書き出し・映像品質を保ったままの音声差し替え・ブラウザ上でのファイルアップロードなしの処理。

最も効率的なワークフローは「AudacityでノイズリダクションとEQ調整を行って高品質な音声を書き出し、その音声を動画に合成する」または「動画のまま VideoAudioTuneでEQ・コンプレッサーを適用して書き出す」の2つです。動画ファイルをAudacityとVideoAudioTuneの両方で扱う必要はなく、目的に合わせてどちらか一方を選ぶことが多いです。

まとめ

Audacityは音声ファイルの編集・ノイズ除去・EQ処理に優れた無料ツールです。VideoAudioTuneは動画ファイルのまま音声をEQ・コンプレッサー処理できる点で異なります。ノイズ除去はAudacity、EQチューニングはVideoAudioTuneという使い分けが、それぞれの強みを活かした効率的なワークフローです。